借金を返せないとどうなる? 対処法を弁護士が解説!

借金を返せないとどうなる?
借金が返せない時の対処法を弁護士が解説!

大切なのは「放置しないこと」、ただそれだけです。

「今月の返済、どうしても間に合わない」

「督促の電話が怖くて、着信音が鳴るたびに胸が苦しくなる」

 

借金の返済に行き詰まったとき、多くの方が「なんとか自分だけで解決しよう」と一人で抱え込んでしまいます。家族にも言えず、誰にも相談できないまま、返済のためにまた新たな借入れをしてしまう。そんな悪循環の中で、心も体もすり減らしていらっしゃる方が、たくさんいます。

でもご自分を責めないでください。借金が返せなくなるのは、意志が弱いからではありません。病気や失業、収入の減少など、誰にでも起こりうるきっかけから始まることがほとんどです。
そして、借金の問題には、必ず解決の道があります。大切なのは「放置しないこと」、ただそれだけです。

この記事では、借金が返せなくなったときに何が起こるのか、そしてどのような解決方法があるのかを、借金問題に強い山口県岩国市の法律事務所の弁護士がわかりやすくお伝えします。

 

借金が返せないという方にまず知ってほしいこと

借金を返せなくなる主な原因

法律相談にいらっしゃる方のお話を伺うと、借金が返せなくなるきっかけは、ごく身近なところにあります。

勤務先の業績悪化や転職による収入の減少、残業代・ボーナスのカット
病気やケガによる休職・退職
離婚、家族の介護、子どもの進学など、生活の変化による支出の増加
クレジットカードのリボ払いやキャッシングの積み重ね

特に注意が必要なのがリボ払いです。毎月の支払額が一定で負担が軽く見える一方、年15%前後の手数料がかかり続けるため、使い続けると元本がほとんど減りません。「毎月きちんと払っているのに、残高が減らない」と感じたら、それは家計の黄色信号です。
いずれも、真面目に働き、真面目に返そうとしてきた方に起こっていることです。「自分が悪い」と責める必要は、まったくありません。

多重債務に陥りやすいケース

借金問題が深刻になりやすいのは、次のような状態に陥ってしまったときです。

返済のために別の業者から借り入れる「自転車操業」になっている
複数のクレジットカードでリボ払いやキャッシングを併用している
借金の総額や毎月の返済額を、正確に把握できていない
「ボーナスが出たらまとめて返そう」と、将来の収入をあてにしている

返済のための借入れは、一時的には楽になったように感じられますが、利息が利息を呼び、借金の総額は確実に膨らんでいきます。気づいたときには、毎月の返済額が収入を上回っていたというのは、決して珍しい話ではありません。
もし一つでも当てはまるものがあれば、今が根本的な解決を考えるタイミングです。

借金を放置するとどうなるか(督促・差押えのリスク)

「怖いから」と督促を無視し、返済も連絡もしないまま放置してしまうと、事態は次のような流れで進んでいきます。

① 電話・書面による督促と遅延損害金の発生
滞納が始まると、業者から電話や督促状が届くようになります。同時に、通常の利息よりも高い「遅延損害金」(年20%程度に設定されていることが多い)が日々加算されていきます。

② 一括請求(期限の利益の喪失)
滞納が2〜3か月続くと、「分割で支払う権利」(期限の利益)を失い、残額全部を一括で支払うよう請求されます。分割でも苦しかった借金を一括で、というのは現実的ではなく、ここから法的手続きへと進んでいきます。

③ 信用情報への事故登録(いわゆるブラックリスト)
長期の滞納は信用情報機関に登録され、新たな借入れやクレジットカードの作成・更新が難しくなります。

④ 裁判所からの支払督促・訴訟
ある日突然、ご自宅に裁判所から「支払督促」や「訴状」が届きます。これも放置してしまうと、業者の言い分どおりの判決等が確定してしまいます。

⑤ 給料や預貯金の差押え(強制執行)
判決等が確定すると、給料(原則として手取りの4分の1)や預貯金が差し押さえられる可能性があります。給料の差押えは勤務先に通知されるため、職場に借金の事実を知られてしまうことにもなります。

ここまで読んで不安になられた方もいらっしゃるかもしれませんが、逆の見方をすれば、差押えに至るまでにはいくつもの段階があるということです。どの段階であっても、早く動けば動くほど、選べる解決方法は多くなります。

 

借金が返せない時に取るべき対処法

債権者(カード会社・金融機関)に相談・交渉する

一時的な収入の減少などで「今月だけ厳しい」という場合には、支払期日が来る前に、ご自分からカード会社や金融機関に連絡して相談する方法があります。

業者によっては返済相談の窓口を設けており、支払いの猶予や、毎月の返済額の見直しに応じてもらえることがあります。連絡もなく滞納するのと、事前に誠実に相談するのとでは、その後の対応が大きく変わります。

ただし、こうした交渉で得られるのは、あくまで一時的な猶予にとどまることがほとんどです。「毎月の返済そのものが構造的に苦しい」という状態であれば、次にご説明する方法も含めて、根本的な解決を検討する必要があります。

時効が成立していないか確認する

意外に思われるかもしれませんが、長期間放置していた借金は、「消滅時効」により支払義務がなくなっている可能性があります。

貸金業者やカード会社からの借入れは、最後に返済した日(または返済期日)から原則として5年が経過すると、時効を主張できる可能性があります(裁判で判決などが確定している場合は10年に延びます)。

ただし、時効は自動的に成立するものではなく、「時効を援用します」という意思表示(通常は内容証明郵便で行います)が必要です。

ここが一番大切な注意点です。

時効期間が過ぎていても、借金の一部を支払ったり、「必ず払いますので待ってください」と約束したりすると、債務を承認したことになり、時効期間は振り出しに戻ってしまいます。

業者側もそれを分かっているため、古い借金についてあえて督促状を送り、連絡を促してくることがあります。何年も前の借金の督促が突然届いたときは、慌てて業者に連絡する前に、まず弁護士にご相談ください。時効が成立しているかどうかの見極めも含めて、対応いたします。

自己解決の限界と注意点

借金問題を自力で解決しようとすると、かえって状況を悪化させてしまう落とし穴があります。

返済のための新たな借入れ:利息の負担が増え、多重債務を深刻化させるだけです。
安易な「おまとめローン」:毎月の返済額は減っても、返済期間が延びて総支払額はむしろ増えることがあります。
家族や知人からの借入れ:返せなくなったとき、お金だけでなく大切な人間関係まで失いかねません。
ヤミ金・給料ファクタリング等:違法な高金利と過酷な取り立てにより、生活そのものが破壊されます。どれほど苦しくても、絶対に手を出さないでください。

毎月の収支がすでに赤字で、返済の目途が立たない状態であれば、交渉や借換えでしのぐのではなく、法律に基づいて借金そのものを減らす・なくす「債務整理」を検討すべき段階です。

 

自分に合った債務整理方法の選び方

債務整理には、主に「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つの方法があります。名前は聞いたことがあっても、「自分にはどれが合うのか」までは分かりにくいものです。ここでは、ご自身に合った債務整理を選ぶ方法を整理してお伝えします。

収入や資産の状況による選択基準

どの方法が適しているかは、大まかには「安定した収入があるか」「借金の総額がどのくらいか」で見当をつけることができます。

■任意整理…安定した収入があり、元本なら3〜5年で返せる方向け

裁判所を通さず、弁護士が債権者と直接交渉して、将来発生する利息をカットしたうえで、3〜5年程度の分割払いに組み直す方法です。利息の負担がなくなるため、「払っても払っても減らない」状態から抜け出せます。整理する借金を選べるため、保証人がついている借金を外すといった柔軟な対応も可能です。

■個人再生…借金が大きく膨らんでいるが、安定した収入がある方向け

裁判所の手続きにより、借金の元本そのものを大幅に減額(総額によりますが、おおむね5分の1程度まで)してもらい、原則3年(最長5年)で分割返済する方法です。任意整理では返済しきれない金額でも、元本から減らせるため、解決できる可能性があります。

■自己破産…収入が少ない、無職であるなど、返済の目途が立たない方向け

裁判所の手続きにより、税金など一部の例外を除いて、借金の支払義務そのものを免除してもらう方法です。

「破産」という言葉の響きから最も怖いイメージを持たれがちですが、生活に必要な家財道具や一定額までの現金は手元に残せますし、その後の給料や収入はすべてご自身の生活のために使えます。生活を立て直すために国が用意した、正当な再スタートの制度です。

 

住宅や車などの財産を残したい場合の考え方

住宅ローン返済中の持ち家を残したい場合は、個人再生の「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」を利用する方法があります。
車については、ローンを完済していれば、任意整理や個人再生では基本的にそのまま使い続けられます。

 

「家だけは手放したくない」

「仕事で車が必要」

 

これらは、債務整理をためらう理由として、とても多いお悩みです。

住宅資金特別条項(住宅ローン特則)は、住宅ローンはこれまでどおり支払いを続けながら、それ以外の借金だけを大幅に減額できる制度で、マイホームを守りながら借金を整理できる、個人再生の大きな強みです。

ローン返済中の車は、契約上の所有者がローン会社になっていること(所有権留保)が多く、その借金を整理の対象にすると引き揚げられてしまう可能性があるため、任意整理でその債権者を対象から外すなどの工夫を検討します。

何を残したいかによって、選ぶべき手続きも組み立て方も変わります。「財産があるから債務整理はできない」と諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。

 

債務整理をすることで生じるデメリット・注意点

債務整理は借金問題を解決する強力な手段ですが、メリットだけでなくデメリットも正直にお伝えします。

信用情報への登録…いずれの方法でも、5〜7年程度は新たな借入れやクレジットカードの利用・作成が難しくなります。
官報への掲載…個人再生・自己破産では、国の機関紙である「官報」に住所・氏名が掲載されます(任意整理では掲載されません)。もっとも、官報を日常的に見ている一般の方はほとんどいません。
自己破産に特有の制限…一定以上の財産は処分の対象になるほか、手続き中は警備員や保険募集人など一部の職業に就けない期間があります。
保証人への請求…保証人がついている借金を整理すると、保証人に請求が向かいます。保証人がいる場合は、その方への影響も含めた整理方針を最初に検討します。

不安になる方もいらっしゃると思いますが、すでに返済が苦しく滞納が始まっている状態であれば、信用情報への登録は避けられないことが多く、放置すれば差押えのリスクが現実のものになっていきます。
デメリットを正しく知ったうえで比較すれば、債務整理によって失うものは、実は思っているよりずっと少ない場合がほとんどです。

 

借金問題を弁護士に依頼するメリット

督促・取り立てが止まる(弁護士からの通知の効果)

弁護士にご依頼いただくと、まず各債権者に「受任通知」を発送します。貸金業者やカード会社は、この通知を受け取った後は、ご本人に直接督促することが法律で禁止されます。

毎日の督促の電話が鳴りやみ、ポストを開けるのが怖くなくなるという変化は大きなものです。多くの方が「あの通知一本で、何か月ぶりかにぐっすり眠れた」とおっしゃいます。

また、受任通知の後は各社への返済もいったんストップし、その間に生活を立て直しながら、落ち着いて解決方針を検討することができます。

自分に最適な解決方法を専門的に判断してもらえる

どの債務整理が最適かは、借金の総額や利率だけでなく、収入の安定性、財産の内容、ご家族の状況、保証人の有無など、多くの事情を総合して判断する必要があります。

弁護士は、取引履歴を取り寄せて借金の正確な金額を確定するところから始めます。その過程で、利息の払いすぎ(過払い金)が見つかり、借金が減ったり、逆にお金が戻ってきたりするケースもあります。時効が成立している借金が見つかることもあります。

ご自身では「自己破産しかない」と思い詰めていた方が、実際には任意整理で十分解決できた、ということも少なくありません。

複雑な手続きをスムーズに進められる

任意整理では債権者との交渉力が結果を左右しますし、個人再生や自己破産は、裁判所に提出する書類の準備だけでも相当な負担がある専門的な手続きです。

弁護士に依頼すれば、債権者との交渉、書類の作成、裁判所とのやりとりまで一貫して任せることができ、お仕事や日々の生活を続けながら、手続きを進めることができます。

まずは一度ご相談ください

「相談したら、すぐに依頼しないといけないのでは」と身構える必要はありません。ご自分の状況を知りたいだけ、選択肢を聞いてみたいだけ、という段階のご相談で構いません。

借金の総額とここ数か月の収支をお聞かせいただくだけでも、「あなたの場合はこういう道があります」という見通しをお示しできます。見通しが立つだけで、気持ちは大きく変わるはずです。

 

借金問題でお悩みの方は杉村法律事務所へご相談ください

借金の問題は、放置している間にも遅延損害金が膨らみ、差押えのリスクが大きくなります。その一方で、早く動けば動くほど、選べる解決方法は多く、生活への影響も小さく抑えられます。

岩国・柳井のように生活圏の近い地域では、「誰かに知られたくない」というお気持ちから、相談をためらってしまう方も多くいらっしゃいます。弊所では、秘密厳守はもちろん、ご連絡の方法まで、お一人おひとりのご事情に合わせて配慮いたします。

借金のことで悩み続けた日々を、ここで終わりにしませんか。この記事をここまで読んでくださったこと、それ自体が解決への大きな一歩です。あとのことは、一緒に考えていきましょう。杉村法律事務所が、あなたの再スタートに最後まで寄り添います。